筋肉が「つる」のはどうして?

誰もが経験するつらい筋肉の「つり」

不意に襲ってきて、激しい痛みをともなう筋肉のつり。スポーツをしているときだけでなく、寝ているときや長時間歩いているときまたは、立ちっぱなしの時などに起こります。「う~ぅ!どうしたらええねん!」と、困ってしまった経験をされた方も多いのではないでしょうか。

筋肉疲労、冷え、ミネラルや水分の不足が原因

まず、足がつるとはどういう状態を言うのでしょう。
一般的よく聞くのが『こむらがえり』と呼ばれるものです。けっして「コブラ」ではありませんのでご注意を。ふくらはぎの筋肉は「腓腹筋:ひふくきん」といい、「腓」単体では「こむら」と読みます。このこむらが痙攣する事なので『腓腹筋痙攣(ひふくきんけいれん)』と言います。つまりふくらはぎの筋肉がけいれんして過剰に収縮した状態がこむらがえりです。ふくらはぎに起こることが多いですが、ふともも(前・内・後)、すね、足の甲、足の指などの筋肉でもよく起こります。

こむら返りは運動神経の暴走

まず、足を動かすときは脳から筋肉へ指令が出ます。しかし、何らかの拍子で脳からの指令が出ていないのに、運動神経が筋肉を動かそうとして収縮したままになることがあります。この場合、足がつったように感じ、神経を刺激して激痛を伴います。特に、足の筋肉はよく使いますので、激しい運動をしている場合はこのようなことになりやすいと考えられます。

筋肉がつるおもな原因

足がつるおもな原因は以下のようになりますが、どれか一つだけというよりは、複数か、あるいはすべてが影響していることが多いです。

(1)筋肉疲労
よくあるのが、「普段使わない部位を急に動かした」、「運動不足解消に突然に運動をし始めた」、「長時間の高負荷運動をした」などの場合です。この場合、筋肉を動かすために必要なエネルギー補給ができていないか、または、筋肉の伸縮をコントロールする神経が誤動作(暴走)することがあります。これが筋肉の収縮やけいれんを引き起こします。

(2)冷え
冷えると血管が収縮し、血流が悪くなります。すると、筋肉の血液量が減って栄養素やエネルギーが不足するうえに、熱を作り出そうと筋肉が収縮するため、足がつりやすくなります。

(3)ミネラルの不足
人体に必要な五大栄養素の一つにミネラルがあり、カルシウム、ナトリウム、カリウムなどが、筋肉の動きや神経の伝達を調整しています。ミネラルは体内では作ることができないため、食物からとる必要がありますが、これらが不足すると神経伝達がうまくいかず筋肉の伸縮に異常をきたすことがあり、筋肉の収縮やけいれんを引き起こします。

(4)水分不足
睡眠中や汗をかいたとき、水分を飲めなかったとき、下痢をしているときなどで水分が不足すると、栄養素、酸素、老廃物などの供給や排出がうまくいかず、筋肉が過度に緊張しやすくなります。

※上記の原因に心当たりがなく、こむらがえりを繰り返す場合や足以外の筋肉もよくけいれんするときは、別の原因が考えられますので医療機関を受診しましょう。
例えば、心疾患、糖尿病や肝機能障害、甲状腺機能低下、腎疾患、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄(せきちゅうかんきょうさく)症どの病気、または、高血圧治療の薬や甲状腺の治療薬、利尿剤などの薬の影響の可能性もあります。

筋肉の「つり」の対策と予防

足のつりは、誰にでも起こる一過性のトラブルです。あまり恐れずに、けいれんや痛みを和らげることを考えて、痛い部分をなでながらゆっくりと伸ばしましょう。伸ばすことが出来なければ痛みの強いところを軽く圧迫します。いずれも、呼吸を止めずに意識して吐きながら行ってください。
また、よく「冷やせ!」と言う方がいますが、足のつりは筋肉の炎症ではなく『けいれん』なので、冷やすと逆に悪化し、痛みが増すことがあるので注意が必要です。登山などで足を酷使した場合は、足湯などが筋肉の緊張をやわらげてくれます。

予防としては、朝晩が急に冷え込みやすい季節、冬期、また夏の冷房冷えに注意し、入浴や肌を露出し過ぎないように服装を工夫して体を温めましょう。また、ミネラルは汗と一緒に排出されますので、汗をかいたときは必ず、ミネラルが豊富な硬水やスポーツドリンクを飲んで、水分とミネラルをこまめに補給するとよいでしょう。

そして、日頃からウオーキングやスクワットなどの軽い運動やストレッチを習慣にして、筋肉の衰えを防ぐことも大切です。

なお、足がつった場合、痛みは激しいですが長くは続きませんから、痛み止めは飲んでも意味はありません(即効性のあるものでも、効き始めるまでに20~30分はかかります)。

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