テニス肘とゴルフ肘

テニス肘とゴルフ肘も、実は同じ症状です

最近は朝夕が涼しく過ごしやすく、スポーツをするのにも絶好の季節となりました。特に、屋外で行うテニスやゴルフ、フットサルや野球など、気持ちのいい汗がかけそうです。
さて、そこで増えてくるのが肘のトラブルです。いわゆる、テニス肘、ゴルフ肘やリトルリーグ肘と呼ばれるものです。呼び名は色々ありますが、どれも症状は同じで肘の外側が痛むのか内側なのかの違いだけなのです。今回は、大事なテニス大会が控えているのでベストコンディションで臨みたい、と来院された患者さんのお話です。

手首は回らない!?

まず肘の事を理解する前に、手首の動きを見ていきましょう。手首は、主に左右前後には動きますが回転させることは出来ません。でも、内外に回転できるよ!とおっしゃる方もいると思います。確かに手首が回転しているように見えますが、実は手首はほとんど動かず前腕の骨が交差し肘が回転しているのです。

では、図を見ていきましょう。肘から指先までを「前腕」といい、2本の骨があります。小さく前にならえの状態から、手首を外側に回すことを「回外:かいがい」といい、内側に回すことを「回内:かいない」といいます。この2本の骨は回外する時にはほぼ並行ですが、回内する時は図の様にバツ印のように交差します。このように、肘の関節の骨が動くことで、まるで手首が回っているかのように見えるのです。この、回内・回外の働きをする筋肉への大きな負担が炎症となって肘に痛みを起こすことになります。

テニス肘、ゴルフ肘の故障個所

テニス肘・ゴルフ肘を正確に言うと「上腕骨内側上顆炎」と「上腕骨外側上顆炎」の2つになります。患者さんは、練習中に徐々に肘の内側が痛くなってグリップを握るだけでも辛くなるとの事でした。検査の結果は、典型的な内側上顆炎の症状がでていました。それでは、故障個所と筋肉の関係を見ていきましょう。

図のように、内側上顆炎は「フォアハンドの負荷=回内作用」でおきるテニス肘なのです。小柄な患者さんは、レシーブはもちろんですが、サーブ時にトップスピンを掛けたり出来るだけ球速を上げるようにしていたそうです。ひょっとしたら、レシーブ時に肘が伸び気味だったのかもしれません。テニスの場合は、他にもガットの張り過ぎやラケットが重すぎる、手が小さいからとグリップが細い場合にも内側上顆炎は好発します。

調整は、まず回内・回外の筋肉の緊張のバランスをとるようにします。続いて、肩周りと、手首周辺の調整を行います。これだけでも、ほぼ痛みは消えるのですが運動時の筋肉の保護と強化のために、リハビリテーピングを追加します。術後は、ストレッチ・筋力強化運動など日々のメンテナンスと、ビデオでインパクトのフォーム確認と、グリップテープの増し巻きガットのテンション確認などをお伝えし終了となりました。

その他にも内側上顆炎はリトルリーグ肘ともよばれ、変化球を投げるピッチャーに好発します。運動以外では、PC作業でキーボードを打ち過ぎて痛みがでる方もいます(過去には、整形で手首の腱鞘炎と診断されて来院された方もいました)。また、ゴルフでボールの打ち方が悪い場合にも内側上顆炎になりやすいです。いわゆる、「ゴルフ肘」です。特に「トップをたたく」「スライス気味」の方にはこの炎症が起きやすいです。右利きのゴルファーの場合は、スイングするときに左腕と体の回転を使わず、右腕で強引に振り下ろしてしまい、肘に大きな負荷をかけるのが原因です。こんな方は、きっとスコアが安定せずに悩まれているものと思います。

反対に、上腕骨内側上顆炎は「バックハンドの負荷=回外作用」でおきるテニス肘と言えます。特に女性で、腕や肩の筋肉が弱い方や手首を曲げたフォームで打つ方には起きやすい症状です。ボールをラケットの中心でとらえていない時にも肘の外側に大きな負担がかかります。ゴルフでは「ダフる」ときに左肘に負担がかかります。運動以外では、日曜大工のさいドライバーでネジを何本も締める動作などの回外作用行い外側上顆炎で来院された方もいらっしゃいます。

※もし、運動中に痛みが出た場合はひじをアイシングし、痛みがでる動作をしばらく控えましょう。ストレッチと筋力強化は痛みが和らいできたら始めて下さい。

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