腰痛に腹筋背筋の強さは関係ない?!
患者さんからよく質問されるのが「腰痛予防には腹筋と背筋を鍛えないとダメなんですよね?」と、言うもの。答えとして「腹筋と背筋を鍛えても腰痛予防にはなりません」と、私は答えています。
元々背筋は、普段の生活で姿勢を保つために常に酷使しています。アスリートでもない限り強化する必要はありません。腰痛予防には、逆にしなやかな背筋が望ましいのです。背筋に負担をかける、猫背や巻き肩、スマホ首の改善のほうが、よほど腰のために良いのです。
また腹筋も同様に、そんなに神経質になる必要はありません。腹筋は、内臓を正しい位置に保持したり、腹圧や筋力を上げて運動の補助の役割が強いのです。
実際、腰痛で来院される患者さんの中には、アスリートやボディビルダーのように、素晴らしい腹筋や背筋をお持ちの方も少なくありません。逆に、小さな子供さんなどは、腹筋や背筋はとても弱いですが普通の生活で腰痛になったのを見たことがありません。
怪我や病気、肥満などで筋トレの必要な方は別として、腰痛予防と腹筋や背筋の筋力とはあまり関係がないと言えます。
しなやかな背筋を手にいれる方法
私は常々、時間をわざわざ取ってトレーニングに充てるのは、長続きしないとお話しています。今回も、通勤や移動の合間に簡単に行える「ながらトレーニング」ですので、腰に自信のない方はぜひ挑戦してみてください。
背筋をしなやにする方法は、ズバリ「ウォーキング」なのです。ウォーキングと言っても、ゆっくりと歩くのではなく風を切って颯爽と歩くのがポイントです。
- 歩幅は出来る限り大股で歩きます。
- 胸を張り視線は遠くにし、おへそが前に引っ張られるような感じで地面を蹴りだすように歩きます。
- 肝心なのは腕の振り。しっかりと肘を引くようにすると、骨盤が8の字を描くように動きます。
- 骨盤が動くと、それに続く背筋も効率よく動くことができ、それがセルフマッサージとなり背筋をしなやかに保つことが出来ます。
ウォーキングの時間は、初めは5分程度から始め、徐々に長くしていき20分を目安に頑張りましょう。通勤なら、少し遠回りして帰るのもありですね。
この記事へのコメントはありません。