足が抜けそうな痛みが特徴
パソコン仕事などのデスクワークで、長時間座ることの多い現代人。腰痛を持つ方も多くなっています。色々な原因を持つ腰痛ですが、この梨状筋症候群の場合は、自覚としてお尻や腰周辺の「ここっ!」と特定できないのがつらい所です。
梨状筋症候群
お尻の筋肉群の一つ、「梨状筋」と呼ばれる筋肉にトラブルを起こすと、お尻の真ん中の奥深くからももの付け根辺りにかけて抜けそうでうずくような痛みがでます。これを、「梨状筋症候群」といい代表的は腰痛の一つです。
症状としては、表題のように長時間座っていると足がもげるような強い疼痛がでます。逆に、立ってウロウロしている方が楽になるくらいです。また、長く歩いていると同様にお尻が痛だるく感じ足が上がりづらくなります。お尻やももの外側を、トントンと叩いている人を見かけたこともあると思います。
梨状筋症候群の原因は?
梨状筋トラブルによる座骨神経圧迫が原因で、周囲に疼痛などの神経障害を起こすことを「梨状筋症候群」といいます。 梨状筋がトラブルを起こす要因は、長時間「座る」意外にさまざまな事が考えられますが、例えば普段立っているときに片足に体重をかける癖があったり、寝る時必ず同じ側を下にしているなどがあります。
梨状筋がトラブルを起こすとすぐ前を通っている「座骨神経」を圧迫します。イメージとして、ちょうど正座をしてしばらくすると足がしびれてくるのとよく似た状態に、常にお尻がなっていると思って下さい。
梨状筋症候群の痛みを改善する方法
よく、ストレッチやテニスボールでお尻をぐりぐりすると効果があるといわれますが、実際のところどうでしょう。来院されるかたの多くは、痛みが出てからストレッチを行ったりテニスボールを試される方が多いようです。 人の体は、痛みが出ると患部だけでなくその周辺の筋肉にも影響を及ぼすので、梨状筋症候群の場合、やはりストレッチだけでは完全に取り切れません。
また、テニスボールの場合も一定の改善は得られますが、自己流では筋肉の走行路が不明瞭なため、かえって周りの筋肉を痛める結果になる可能性があります。 やはり、体の事を熟知したプロに任せるのが一番でしょう。患部だけでなく、原因となる体のバランスや問題を改善し再発を予防するためにも是非お近くの治療院で相談してみて下さい。
梨状筋症候群の予防
一日の活動前に行うストレッチが「予防」には大切です。とにかく痛くなってからでは遅いのです! 次に、「歩く」こと。散歩じゃなくしっかりと大股で歩くことで、足・腿・お尻・腰・背中の筋肉をまんべんなく刺激しましょう。 結果として、体幹を支える筋肉を強化することになりますので、体のバランスもとれてきます。 最後に、定期的な体のメンテナンスを行うと良いでしょう。
ラジオ体操のススメ
会社などで、今では廃れてしまった「ラジオ体操」。以前、当院でも「ラジオ体操のススメ」として、どの筋肉を活性化させているのかを意識したレッスンを行った事があります。ほとんどの方が、なんとなくラジオ体操なのでもったいないと思ったのがきっかけでした。
私は、「ラジオ体操」を考えた人は天才だと思ってます。理由は、誰もが覚えやすくわずか5分、第一第二それぞれ13パターンの運動を通して、実に全身の80%近い筋肉を動かしストレッチや軽い筋トレが出来るのですからこんなに素晴らしいものはありませんよね。
但し、あくまでも「体操」なので故障予防のウォーミングアップは必要なのはお忘れなく。 特に寒くなるこれからの季節は、いきなりラジオ体操を行うとかえって腰痛になったり靭帯を痛めたりする恐れがあります。しばらく歩いて、体がポカポカしてから始めましょう。
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