不登校 キャンプカウンセリングで自己肯定

ポジティブ思考とネガティブ思考と「普通」の人

よく似た言葉で「めいげんそ(現状打破)言葉」「あんびょうたん(現状維持)言葉」と言うものがあります。ネクラよりネアカに!明るく前向きに、顔をあげて気合を入れて前進また前進!と、いった感じでしょうか。詳しくはネットで検索して下さいね。

院長個人としては、プラス思考とかポジティブってあまり好きな考えではないのです。自然界で例えると、毎日が青空で太陽サンサンHappySundayと言う感じで、違和感を感じるのです。

実際に、自然界で毎日がいい天気ならどうなるでしょう。そうです、砂漠になってしまいます。「心」も一緒です。一旦、砂漠化してしまうと元に戻すのは大変なことになります。雨や嵐の日には戸締りをし、部屋に引きこもって布団をかぶって過ぎ去るのを待てばいいのです。「艱難辛苦我に与えたまえ!」・・などと、外に出てしまえば最悪命を落としかねませんからね。

しかしながら、私たちを取りまく社会はいわゆる「普通の人」を求めます。それは小学校に入る前から「集団」「教育」の名のもとに方向付けされます。「明るく素直で元気な子」なんてポスターを見ると私なんかは胸が苦しくなります。小さいときから集団においてのチームワークや協調性を強いられ、自分の意見がしっかりと言え、常に他人との違いを意識する「普通の人」を教え込まれます。あっ、決して今の教育や考えを否定するものではないので誤解しないように!

そんな「普通の人」になじまない人、特に子供さんではいじめにあったり、変な目で見られたり無視されたり大変つらい思いを経験することになります。人は本能的に、異質なものには恐怖を抱き拒否もしくは排除する傾向があります。

「個」の違いを認め、理解し受け入れることができ、「個」が本来のまま生きることが出来る世の中も、やはり教育から生まれるのではないでしょうか。


さて、前置きがすごく長くなってしまいました。

ずいぶん前のお話ですが、小学校から中学校にかけて、長期の不登校になってしまった女子の例をあげます。元々、ご両親の仕事の関係で転校を繰り返している環境もあり、本人の性質も相まって全く学校に行けなくなってしまいました。

主訴

普段、ご夫婦そろってお身体の調整にはご来院いただいていますが、お父さんのほうから娘のからだを見てやって欲しいとのご相談がありました。お嬢さんは、体が常にだるくむくみ気味で現在(当時小6)は不登校で、家にずっと居るそうです。動くとすぐに息が切れ、同年代と比べると体力もかなり少ないとの事。少しでもカイロの施術で体が楽になればとのご依頼でした。

初検

お父さんとお嬢さんとが来院されたので、お嬢さんから詳しくお話を聴こうとしましたが人見知りがひどく一向に口を開いてくれません。そこで、「〇〇ちゃんが、一番リラックスできて楽しめるのは何してるとき?」と尋ねると、しばらく考えて「窓から山や海を眺めて、飛んでいる鳥や、空、雲の流れ、船や車を見てあれこれ考えるとき」と話してくれました。

季節は6月、梅雨にはちょっと早い爽やかな初夏の陽気です。

お父さんには山でキャンプカウンセリングを行う提案をし、内容は不登校を直すのではなく自然の中でお嬢さんのペースでのびのび出来る自然観察の時間を楽しんでもらうというものです。事前準備として、記録用のデジカメ、植物や昆虫、野鳥のポケットブック、記録帳を用意してもらう事、時間には相当な余裕を持ってもらう事、主体はお嬢さんである事など打合せしました。

施術

体力的な不安と朝に弱く人見知りもあるなか、当日の朝の集合には1時間遅れでしたが頑張って来てくれました。集合場所は六甲ケーブル下駅。ルートは油こぶしで山上駅まで。山上駅で、体調を確認しバスでのエスケープできる安心を伝え、最終は掬星台を目指す事にしました。「お姉さんがいくなら僕も」と、弟も同行、にぎやかなキャンプカウンセリングの始まりです。体に負担をかけないよう、ゆっくりと登ります。お嬢さんには、予定時間は通常の3倍を見ていますので、あせらず安心して楽しむようお話しました。

登山口入ってすぐに、好奇心旺盛に色んな植物を観察し始めます。変わった花やキノコ、小さな甲虫など持ってきたポケットブックをご家族で見比べていました。地形や高度による植生の説明にも熱心に耳を傾けてくれ、私への人見知りは無くなったようです。

弟くんもお姉さんの元気が伝わったのか、これまた好奇心全開で楽しんでいます。途中休憩を多くとりながら、ばてないように行動食も摂ってもらいます。特に私が用意した、駄菓子の「笛ラムネ」が気に入ったようでピーピーと鳴らしながら歩いていました。

油こぶしを無事登り切り、ドライブウェイを進むときにはすっかり気分がよくなっているようでした。ただ、張り切りすぎた弟くんが、六甲山ホテルを過ぎたあたりから足の痛みをしきりに訴えるようになりました。お姉さんはそれを見て、心配しつつも笑っていました。

丁字ヶ辻でとうとう弟くんが、べそをかき始めました。聞くとふくらはぎが痛くて歩けないとの事。急遽、マッサージとキネクションテーピングの処置を行います。お姉さんは大丈夫と行っていましたが、念のため足の調整を行いました。

その後、ドライブウェイを歩きながら掬星台を目指しますが、お姉さんは景色を楽しみながら歩いていますが弟くんはどうも機嫌が悪い。休憩と行動食は頻繁に摂っていますが、たっぷりとお昼をとることにしました。そのかいあって、気分と体力も回復し無事に掬星台へ到着しました。

お嬢さんの、しっかりとした姿にふれご両親とも安心された様子。「ほんと、来てよかった。最初はダメかと思ってました」とおっしゃり、途中色々と話をしてくれるようになったお嬢さんも、満足げな顔を見せてくれました。


その後

このご家族は、自然が好きになったお嬢さんがもっと生き生きと過ごせるようにと、中学2年生になった時お父さんは転職をされました。そして以前から候補地にしていた、琵琶湖湖畔が見える山麓の町へ引っ越されたのです。

その後お嬢さんはフリースクールに通い、今年の春、立派に女子大生となったと涙ながらの連絡を頂きました。今では、自然たっぷりの環境でご家族仲良く暮らしているそうです。お父さんからは、美味しい珈琲をごちそうするから、是非泊りで遊びに来てほしいと言われていますので近いうちに行って来ます。

こういったお付き合いが出来ことは本当にありがたいことで、施術者として本当にうれしく感謝しかありません。これからも、一人の人に対して真摯に向き合えるよう精進してまいります。

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