骨には異常がない だったら何とかしてほしい

生活品質の低下につながる膝痛

膝ほど不安定で、複雑な動きをする関節は、人間の体の中ではあまり多くありません。膝を構成する筋肉や靭帯の絶妙な働きで、私たちは日々の生活で必要な行動をとる事が出来ます。

ところが、膝のトラブルに見舞われると、普段意識することなく出来ていた動作が困難になります。特に高齢者の膝トラブルは、引きこもりや寝たきりになる恐れがあるので早めの対応が必要なのです。

骨に異常がないので様子見?

レントゲンあるあるのお話になりますが、辛くてはうように病院へ行っているのに「骨に異常なし」で、注射とシップ剤や痛み止めの処方のみというものです。中には、長期間痛みがひかず、病院を転々と変えるも、どこも同じ対応で困り果ててしまったという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

確かに、無理をせず安静にしていれば自然と痛みは緩和されていくものです。しかし、骨に異常がないのなら、他に何らかの異常があるはずです。今回は、会社を長期間休まざるを得ないくらいのひざ痛で来院された患者さんの施術例です。

主訴

69歳女性。仕事がら床に正座することが多く、普段から膝への負担を心配していた。最近年のせいか、立ったり座ったするのに足が重く感じ、以前のようにすぐには動けない事が多くなっていた。

そんな折、玄関の段差でつまづき転倒してしまった。足首をひねり痛みがあったが、1週間ほどで特に感じないくらいにはなっていた。その頃から、膝に腫れているような違和感を感じ、病院で診てもらうも、骨には異常がなく水も少し溜まっているが正常範囲で様子見となった。リハビリでは、療法士による可動域の調整と、膝を構成する筋肉の強化を主に行っていた。

しばらく様子見でリハビリを続けたが、痛みがひどくなり階段の上り下りやトイレに行くのも困難になって、ついに正座もできなくなった。そして、病院にも行かなくなり、仕事もしばらく病気療養を理由に休むこととなって落ち込んでいる。

初見

触った感じでは、ひざ裏に少し腫れがある程度で水が溜まっているようにはない。徒手検査にて前後・内外側の靭帯、内外半月板のチェックを行うが、いずれも問題はありません。次に、各関節の可動域を確認。股関節は正常な動きで問題ありませんが、痛みのある膝とは反対側の足関節の動きがとても悪いのが判りました。

肝心の膝は、90度から曲げることが出来ず、私が曲げようとすると痛みが無いにもかかわらず反射的にロックする状態です。逆に伸ばす動きも、完全に真っ直ぐにはいかず、少しひざ裏が床面から浮く状態です。当然、お皿は固まってしまい動く気配がありません。

施術

まずは、痛む膝とは反対の足関節の調整から行います。理由は、体重を支える足首の動きが、滑らかでないと重心がうまく取れず、つまづいたり膝への負担が大きくなるからです。

次に、膝を伸ばすためにもも裏とふくらはぎの筋肉を調整します。さらに、膝を曲げるためにももの前の筋肉の調整を行います。最後に、固くなったお皿は関節周囲筋、関節包、滑膜ひだなど滑液の交通がキチンと行われるよう調整します。

可動域の調整は、脳が記憶している痛みに対してトリックを仕掛けるように徐々に行っていきます。

術後

初回で、0~90度の膝の角度が120度まで動くようになり、足の軽さを実感頂けました。

その後、お伝えした自宅での毎日のケアもしっかり行って頂けていたようで、週1回の調整で3回目からは階段の上り下りでの痛みがかなり軽減され、手すりにつかまっていれば問題なく歩けるようになりました。

4回目からは急な下り坂も痛みは無し。30分歩いてもひざ裏の張りはなく、痛みも大丈夫との事。以降2週間隔の調整へ。

5回目、まだ正座は出来ないが両足立膝で腰を下ろせるようになった。この時点で、まだ無理は出来ないが職場復帰が出来たのが嬉しい。

7回目、お尻がかかとにつくまで後少しだが、痛みや膝の腫れはなし。8回目、職場で気がついたら正座していたとの事。その後、経過観察で2回来院頂いたが、問題なかったので施術終了。以降、違和感が少しでも出たら、施術へ来てもらうようお願いしました。

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