からだのゆがみ 正しく理解しましょう

からだのゆがみ

体にゆがみのない人はいない

「体のゆがみみを調整する」と、言っておきながら「ゆがんでいない人はいない」…何だか、とても矛盾していると思われるかもしれません。

人体には、利き手があったり、肝臓が右で心臓は心室が左に振っていたりと、本来バランスが悪くなっていて線対称のように、完璧な人間はいません。陸上競技などのトラックレースでは、必ず反時計回りになっているのもそのためと言われています。

誤解の無いように申しますと、当院が考える「ゆがみのない体」とは、ゼロではなく多少ゆがみみがあっても健康で生活できる状態を考えています。今回のコラムは、その辺りを踏まえてご覧頂けると、理解しやすいと思います。

からだが歪むのはなぜ?

体内の骨格が歪むことで、からだの表面がゆがんで見えるようになります。 ところが骨格は、それ自身ではゆがんだり姿勢を保ったりすることはできません。では骨格を支えているものは何でしょう・・・ それが、筋肉や靭帯なのです。

つまり、からだがゆがんで見える原因は、骨格を支える筋肉や靭帯のバランスが崩れ、正しく機能していないために起きることです。 それでは、筋肉が正常に働かないとどうなるのかをイメージ図をもとに説明します。

図は背筋、背骨、骨盤を簡略化したものと考えて下さい。

まずAの状態は、左右の筋肉が均整がとれた状態で骨格のゆがみもありません。

続いてBを見ていきましょう。Bの場合、右側の背筋に緊張が見られ背骨を右に引っ張っているのが分かります。結果はからだが右にゆがんでいる状態になります。最後にCを見てみると、同じように体は右にゆがみ背骨も右に曲がっていますが、背筋はどうでしょう。今度は、右の背筋は正常で反対の左の背筋の筋力が弱った状態を表しています。

BとCのように、からだ同じ右側にゆがむと言っても背筋の働きはまるで違ってきます。ゆがみの調整では、この筋肉の状態を見極めることが重要になってきます。

モデル図の説明で、ゆがみのイメージは理解いただけたと思います。人体では、何百とある筋肉や靭帯が、互いに関係しあって色々な活動を可能にしています。そういった事から、当院では部分的な調整は行わず、全身への丁寧な調整を大切にしているのです。

からだが歪むとどんな影響がでるのか

  • 一部の筋肉に無理な力がかかり続けることで、筋肉が固くなりコリや痛みを感じます。
  • 関節に無理な力が加わると、水が溜まったり痛みが出て動かせなくなることもあります。
  • 筋肉が固くなり 神経を圧迫すると、そこから先にしびれや痛み、むくみ等が出やすくなります。
  • 血管やリンパ管が圧迫されて老廃物や痛みの物質が溜まり、疲労がや痛みがなかなか取れにくくなります。
  • ねこ背などのように、不良姿勢により内臓が圧迫され、機能低下を招くことで、いろいろな病気の元になります。

現在社会では、同じ姿勢で長時間椅子に座っての作業や、スマートフォン、携帯ゲーム機など、からだをゆがめ体調をさらに悪くするきっかけにあふれています。

からだのゆがみに対する間違った認識

ゆがみに気を付けるために普段やっていることが、実はかえってからだに負担をかけていることがありますので気を付けましょう。

姿勢は正しく美しく

ダンサーやモデルのような、胸を張った立ち方が正しいと考えている方はご注意を。あの姿勢は、医学的に見るとかなり無理があります。美しく見せるために、意識して姿勢を作るため他の筋肉の無理な緊張を強いる結果、腰痛などの症状を悪化させる方がいます。元々、からだがゆがんで姿勢が悪くなっているのに、ゆがみを直さず姿勢だけを正そうとしても体が辛くなるのは当然です。

やっぱり筋骨隆々がいい!?

当院でいちばん腰痛を持っているのが、いわゆるスポーツマンと呼ばれる方達です。ボディービルでムキムキの筋肉を持っているのに、頭痛と腰痛に悩まされている例もあります。つまり、筋肉のバランスと使い方の問題で、筋肉量は問題ないのです。細身の方でも、ゆがみのない姿勢の方は沢山いらっしゃいます。

マッサージは効果的か?

なにも考えずに、筋肉を押したり揉んだりするのは逆効果です。ゆがんでいる原因の筋肉をチェックし、過緊張なのか筋力不足なのかを見極めてマッサージを行うようにしてください。

ストレッチやヨガはゆがみにいい?

マッサージと同様、からだや筋肉の正しい知識を持った施術者であれば改善効果は期待できます。怖いのは、インターネットや雑誌などを見て自己流で行うストレッチやヨガは、余計に症状を悪化させますのでご注意下さい。

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