産後の骨盤矯正 今、本当に必要ですか?

産後の骨盤矯正

リラックスしてお子様との時間を大切に

妊娠から出産まで、初めてのママにとっては沢山のことを準備しなければなりません。雑誌やネットをみると、あふれんばかりの情報の多さに不安になるのも当然です。そんな時は、出産でお世話になったお医者さんや、先輩ママに相談してみてはいかがでしょうか?きっと良いアドバイスをしてくれるでしょう。

そして、雑誌やネットの情報に振り回され焦ったり不安になったりするのは、心配の種を増やすようなものなので少し距離を置いてみてはどうでしょうか。その分、お子様との時間をゆったりと過過ごすほうが、ママの体と心にも、きっといい影響を与えてくれるでしょう。

女性を不安にさせるイメージ商法

結論から言うと、「痛み」がなければ産後のお身体の調整は必要ありません。人類は約600万年ものあいだ、出産を経験してきました。それが、ここ数年で産前産後のケアと呼ばれるようになり、新米ママの不安をあおっているように思います。

当院の患者さんの中にも、出産後1ヶ月ほどで産後ケアとして骨盤調整を依頼される方が少なからずおられます。特に、不調がない場合には「痛みがなければ大丈夫です、安心して養生してくださね。」と、調整する必要が無い理由を説明し、気持ちも楽に育児にがんばって頂いています。

確かに妊娠中から、靭帯や筋肉をゆるめるリラキシンと呼ばれるホルモンが分泌されますが、骨盤がガバガバにゆるむほどの状態にはなりません。座骨が少し開くだけで、赤ちゃんは開いたといっても、そのすき間では通過できないので頭を変形させながら、後はお母さんの踏ん張りで産道を通っていくのです。

出産直後に座骨は元の位置にもどり、ホルモンのリラキシンは急速に減少します。それと同時にゆるんだ骨盤も1ヶ月程度ですっかり元に戻ります。後は半年ほどで出産時に無理をした骨盤周辺の筋肉や、内側の骨盤底筋群の修復が自然に行われ次の出産にそなえます。つまり、何もしなくても自然がちゃんと元通りにしてくれるのです。

一人歩きするイメージ

一般に骨盤が開くといったら、図ような恥骨がはなれ、骨盤も蝶の羽のように開くイメージを持たれていませんか?仮にそうなったら、それは「不安定骨折」と呼ばれ、かなり大変な事になります。お母さんの体重を支え赤ちゃんを衝撃から守る骨盤が、そんなにやわであるはずがありません。実際には、仙腸関節と恥骨結合が少し柔らかくなり、出産時にのみ座骨が開くだけです。後産のあと、すぐに元に戻ります。

恥骨や股関節がいたむ

中には、妊娠期間中から産褥期にかけての骨盤痛(恥骨痛や股関節痛)で「立っていられない」「歩くのがつらい」などの症状を訴える方もおられます。これらの痛みは、ホルモンの影響や育児の不良姿勢から骨盤周辺の筋肉に負担がかかった結果起きるもので骨盤が開いたり閉じたりしたものではありません。

産後1ヶ月は、出産で疲れた体を回復させるためにゆっくりと過ごす大切な時期です。産後しばらくは部分固定と、軽いストレッチなどの運動療法がおすすめです。産後の骨盤周辺の不快は痛みは1か月ほどで消えるものですが、それでも痛みが取れないようなら骨盤を含め全身の調整が必要になりますのでかかりつけの先生にお願いしてみましょう。

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