やらせ、評価誘導、ステマ…不利益は利用者に
「レビューにコメントを書いてくれたら、次回は〇〇をサービスします」とか、「励みになるので★5でお願いします」など、およそ本来の趣旨と違った評価がまかり通っています。そこで、厚労省を始め色々なところで見直しが始まっています。グーグルも、この基準に準拠していないサイトは、検索結果に影響すると言っています。
医療広告ガイドライン
患者さんからよく質問されるのが、「アトラスさんのHPには、他の治療院などで載っている口コミや患者さんの喜びの声など無いけど紹介しないのですか?」というものです。 答えは簡単「載せません」です。理由は、医療広告ガイドラインに準拠しているから。 実は当院もリニューアル前のHPでは、口コミを載せたり、口コミのリンクを貼ったりしていました。
ところが2018年6月1日から、広告の規制外だった医療機関・診療所の「ホームページ(以降HP)」が、広告の扱いになったのです。それが、厚生労働省が進める医療広告ガイドラインです。
当院は医療機関には分類されませんが、皆様の健康改善に携わるものとしてHPでは正確な情報を届ける義務があると考えています。ですから、5月にHPリニューアルさせる際に医療広告ガイドラインに沿った形で進めました。
ガイドラインにより出来なくなったこと
医療機関のHPは、真っ先にこのガイドラインの影響を受けました。今までOKだったものが、いきなりNGになるのはたまったものではないですよね。しかし、厚生労働省が乗り出したのにはHPを通して間違ったイメージや誘導、個人の感想などによって受診した結果、医療事故が増加しているのを懸念しての事です。 当然、医療業界からは鍼灸院・整骨院やカイロ、整体、エステサロン、マッサージなどの業界のHPにもこのガイドラインを適用すべきとの流れになって来ています。 具体的にどうなったかと言うと・・・
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- 略歴中の専門医や学会の表記はダメ
- 自由診療の価格を明示すること
- ビフォア―&アフターの画像の記載は禁止
- アンチエイジングという言葉はダメ
- 病人が回復して元気になるイラストはNG
- 口コミ・患者さんの体験談の紹介はNG
- 有名人や芸能人が治療を受けていますよ!!または、〇〇医師推薦はNG
- 雑誌や新聞で取り上げられましたということを記載することもNG
- 以上の内容はSNSやblogに掲載するのも「インターネット広告」になるのでNG
- 「〇%の満足度」という表現も根拠がないとNG
以上、他にも規制はまだありますが一部を紹介しました。 ※中には限定解除として認められる場合も有りますが、条件はかなり厳しくなります。
さて、これをご覧になった皆様はどう思われたでしょうか? 「これって、病院以外はみんなHPでやってることじゃん」ということです。 そうなんです、治療院系のコンサルティングを受けると、これらの事をどんどんHPにアップするように言われてきましたからこれからが大変な転換期に入ると思われます。
今後の治療院HPのあり方
今回のガイドラインの要約は「自分の院に都合のいい事ばかり載せて惑わせてははダメ!患者さんの利益を損ねないようにしましょう。」といったところでしょうか。これからの治療院HPは分かりやすく、辛いからだが早く楽になるようご覧になる患者さんの利益第一で正確な情報をどんどん発信し続けることと、私は考えています。 また、一人でも多くの患者さんが自分の体と健康について理解することで、不安から解放され、より質の高い生活が送れることをサポートする役割を果たすべきでしょう。
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