産後の骨盤痛(恥骨痛) 産後の生活品質の低下

産後の骨盤痛(恥骨痛)

お母さん!大丈夫ですよ安心して下さい

「産後は骨盤が開いたままになるから矯正が必要です」「次の赤ちゃんのために、今から整えておきましょう」「骨盤が開いたままだと、代謝が悪くなって産後太りになります」等々。

産婦人科の先生ですら言わないことを、ちまたではもっともらしく不安をあおるように喧伝していますが、振り回されないようにしましょう。

産後は骨盤が開いたままになる?!

産後は骨盤が開いているので、放っておくと開いたまま固定されてしまい骨盤痛や産後太りなど大変な事になります!・・ネットではそんな情報がゴロゴロしています。結論から言うとそんな事は全くのでたらめ、あり得ません。

確かに、妊娠後期になるとリラキシンなどのホルモンの作用で、骨盤周辺の靭帯が緩くなりますがそれも座骨の付近で数ミリ開く程度です。そして出産後の産褥期(分娩後6週~8週)に、子宮など体は出産前に急速に元にもどろうとします。ちゃんとお母さんの体は、自然の摂理に基づいてきちんと働くのです。

ただし、無理は禁物ですから産褥期はリラックスして過ごしましょう。 ※「産後の肥立ち」や「床あげ」などもこの産褥期(さんじょくき)に使われる言葉です。

産後の骨盤周辺の痛み

特に、妊娠後期になると骨盤に着く腹筋は伸ばされ、太ももや腰回りの筋肉や靭帯にも大きな負担がかかるようになります。そして、出産後はこれらの筋肉や靭帯は急速に元の状態に戻っていきます。その過程で、産後の生活習慣などもありますが一部の筋肉に負担がかかり、その付着部に痛みが出ることがあります。これを、骨盤痛とか恥骨痛と感じる方も多いようです。

いずれにしても、1~2か月で気にならなくなる症状です。実際に、産後の恥骨痛が辛くて予約を頂いたのですが、来院した時にはかなり和らいでいたということも珍しくありません。しばらく様子を見て、どうしても気になる時に相談を行うと良いでしょう。

主訴

二人目を出産後、恥骨周辺に筋肉痛のような違和感があり産後6週間たっているのに、気持ち的にスッキリしないので調整をして欲しい。出産は帝王切開。

初検

予約を頂いてから、更に1週間が経っていたので、違和感もずいぶん和らいでいるとの事でした。恥骨周辺だけでなく肩や腰などにも張りが強く見られ、睡眠も上手く取れていないようなので体にムクミや疲労が見られました。

施術

恥骨周辺に関係する脚やお腹周りの筋肉を調整し、その後全身の調整を行いました。産後の疲れもあり、筋緊張がいたるところで見られたので、あまり負荷をかけないように丁寧に行いました。

術後

初回の調整から1週間後の来院では、ずいぶんと違和感が解消されたとの事でしたので、2回目はさらに細かい調整を行いました。その後は、様子見とし調子が悪くなる前にメンテナンスに来ていただくことで了解を頂き、施術終了です。


冒頭のお話を掘り下げると…

「子供にカルシウム持っていかれて、歯がボロボロになる」→歯よりも太ももの骨の方がカルシウムの貯蔵が多いけど?口腔ケアを怠ったからではないでしょうか。

「骨盤が開いたままだと代謝が落ちる」→意味がわかりません。骨盤と代謝がどう関係するのでしょう。代謝には大きく【物質代謝】【エネルギー代謝】の二種類。もうこじつけです。

「産前産後の骨盤矯正しないと、次の赤ちゃんが丈夫に生まれません」→人類が誕生して600万年。出産毎に矯正がいるのなら、とっくに人類は絶滅でしてますね。生物は、そんなにやわじゃありません。

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