脊柱管狭窄症 ストレッチや筋トレでは治らない

本当の脊柱管狭窄症は、外科手術でしか治せない

脊柱管が物理的に狭くなるのが特徴

脊柱管狭窄症と言えば、イメージするのが主に「腰」ですが実は首や胸の脊柱管でも起きます。

そして、頭に近いトラブルほど全身への影響が大きくなります。川の流れで例えると、上流でなにか問題があると中流から下流まで、その影響が広がっていくのに似ています。 脊柱管は読んで字のごとく、脊髄・馬尾という神経(本流)の束が通っているトンネルのようなものです。そこから神経根(支流)を通って体のあちこちにネットワークを作っています。

狭窄症はこのトンネルが何らかの原因で狭くなり、神経を圧迫する症状です。本流に発症すると、まひやしびれ(これが一番の問題)、全身のだるさなど体の両側にトラブルを起こします。支流の場合は、体の片側にトラブルが出ます。また、決して高齢者の病気ではなく、20代の若いスポーツマンにも発症することがあります。

脊柱管狭窄症には大きく分けて「脊髄・馬尾型」「神経根型」の2つに分けられます。

いずれも、神経を変形した骨が圧迫している事には変わりありません。このように、物理的に狭くなった脊柱を、外から何とかしようとしても出来ないことが分かると思います。「本当に治す」ことは、カイロや整体、ストレッチや筋トレでは出来ません。変形・肥大した骨は外科手術で取り除くしかないのです。逆に、患部に無理な力をかけることによって(厚生労働省では禁忌になってます)、かえって悪化させるケースもあります。

手術なしで治った例もある

痛みの悪循環のイメージを見ていきましょう。図のように、人間のからだは痛みを感じると、その周辺の血管や筋肉が収縮し血行を阻害します。そうなると、酸素や栄養素の供給が行われず法廃物の排出も困難になります。結果、より血管や筋肉の状態が悪くなり、さらに痛みを出すことによって悪循環が出来上がります。

ペインクリニックなどで行われるブロック注射は、まさにこの悪循環になっている痛みを直接ブロックすることで、初期の神経根型狭窄症の患者さんでは30%近い方が完治されるようです。それ以外の方は、一時的に症状が改善されますがしばらくたつと痛みが戻ってくるようになり、やはり外科手術を行っているようです。

当院の実例では、脊柱管狭窄症と診断されて歩行もままならなず、家に引き込みりがちの方がおられました。患部を観察すると脊柱よりもその周辺と、関連する筋肉への硬直が見られ、まさに痛みの悪循環におちいってる状況です。

施術としては、硬直をゆるめ各関節の動きを改善することで、小走りが出来た、低山の登山行ったなど大幅な改善につながっています。 改善した原因として、診断は医師しか行えませんので想像でしかないのですが、恐らく初期の神経根型狭窄症での痛みであったのか、または椎間板ヘルニアによる神経の圧迫からくる周辺部の痛みであったかのどちらかと思いますが、施術により筋肉の状態が良くなることで痛みがへり、悪循環の連鎖を断ち切ったものと考えます。

いずれにせよ施術にかかわる者は、やみくもに患者さんの症状を長引かせるのではなく、しびれや麻痺などの状態を見極め手遅れにならないよう医療機関への早期受診を勧めるべきです。

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