熱中症 水をのむほど脱水症状になる

熱中症

静かにそして突然にくる熱中症

運動中「何だか体がだるい」とか「急に体から力が抜けていく」、「水を飲んでも飲んでも、喉がかわく」など、はじめは体のちょっとした異変から始まるのが熱中症の症状です。そして突然、時間にして2~3分位で活動が出来なくなります。今回は、熱中症にかからないよう原因と対策をご案内します。

水を飲むほど脱水症状がひどくなる?

酷暑が連日続いていて、ニュースでは毎日のように救急搬送された方が増えていると報道されています。脱水症状にならないように「小まめな水分補給を!」と、思ってひんぱんに水ばかりを飲んでいるとかえって脱水症状になってしまう危険があるのです。今回は、熱中症のしくみと上手な水分補給の方法を説明します。

水分補給とミネラルの関係

通常成人男性の水分量は体重の約6割ほどで、体液のナトリウム(塩分)濃度を0.9%に常に維持するよう体は自動でコントロールしています。通常であれば問題ないのですが、夏の戸外での活動で汗を大量にかくと同時にミネラル(塩分)も体から出ていってしまいます。よくシャツなどが塩をふくように、かなりの量が汗によって失なわれます。

体液を汗で失った体は「のどが乾いた」と感じ水分を欲しがりますが、脱水症状をまねくのはこの時点での水分補給方法にあったのです。まずは、汗をたくさんかくと体ではなにが起こっているのかを見ていきましょう。

  1. 大量の汗をかくことによって、体の水分とミネラル(この場合はナトリウム)が失われます。
  2. のどの渇きを覚えて水分を補給します。
  3. 一旦のどの渇きは収まりますが、体は体液の濃度がうすくならないように取り込んだ水分を排出して、0.9%を維持しようとします。
  4. 減ったミネラルに対しての濃度0.9%調整ですから、体の水分量は減ってしまいます。これを脱水症状といいます。
  5. 水分量の減った体は、熱の排出が困難になり体のはたらきを維持することができなくなります。
  6. 結果として、熱けいれんや足がつったりして熱中症になってしまいます。

これが、水を飲めば飲むほど脱水症状になり熱中症につながるしくみなのです。

熱中症をふせぐ水分のとりかた

脱水時には、水分とともに塩分を補給することが大切です。長時間の運動をする場合は水分補給として、ポカリなどの経口補水液があればそれを利用しましょう。ない場合には1リットルの水に対して、小さじ半分ほどの食塩(2.5g)と角砂糖を数個溶かしてつくることもできます。砂糖を加えることで腸からの吸収が早くなります。

特に発汗の多い登山やトライアスロンなどの長時間の高負荷運動を続ける場合には、塩の濃度をやや高めにしましょう。そして、のどがかわく前に小まめに少しづつ飲むようにするのが、効率的に水分を補給するコツです。

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